■東京Vのハイプレスに「パスが回せない」
しかし、J1リーグの浦和レッズは、レディースの試合とは違って、チームの完成からはほど遠いものだった。
試合の入りの時間帯は、互いにロングボールを使ってチャンスを作り、激しい主導権争いを繰り広げ、センターバックのアレクサンダー・ショルツとマリウス・ホイブラーテンの守備が安定している分、浦和が優位に立つかと思われた。
しかし、20分を過ぎる頃に、東京Vのハイプレスが機能し始めると、浦和はパスを回すことができなくなり、42分にはCK崩れからの混戦の中で木村勇大が決めて東京Vが先制。後半に入っても東京Vが浦和の攻撃を分断し、奪ったボールを思い切りよく動かして再三決定機を迎えた。
ただ、東京Vにとっては、この時間帯に追加点を奪えなかったのが大きく響くことになった。終盤、圧力を増した浦和の攻撃力によって押し込まれ、最後はPKを取られて同点とされてしまったのだ。だが、内容的には明らかに東京Vが勝っていた試合だった。