J1ヴィッセル神戸のMF山口蛍が、斬新な入場スタイルを披露した。世界的に珍しい入場に、ファンも喜びの声を上げている。
神戸は3月2日、J1第2節で柏レイソルと対戦した。神戸にとっては今季公式戦3戦目だが、FUJIFILM SUPER CUP 2024は国立競技場、前節はジュビロ磐田のホームであるヤマハスタジアムで戦い、ついにやって来た大事なホーム開幕戦となった。
ホーム初戦ということで、クラブに関わる誰もが気持ちを高めていた。キャプテンである山口も、並々ならぬ闘志を燃やしていたはずだ。
昨季はシーズン途中で移籍したアンドレス・イニエスタから、キャプテンマークを受け取った。苦しい時期もありながら手にした初優勝に、名古屋グランパス戦後の場内インタビューではふだんはクールな山口も思いが込み上げる姿を見せた。
今季はシーズン頭から、山口がキャプテンとしてチームをけん引する。ホーム開幕戦でも、先頭に立ってピッチへと入場していった。
その山口は、両手で何かを大事そうに抱えていた。身につけているトレーニングウェアと同じ黒色の、愛犬クロくんだ。
山口は今季、背番号を96に変えた。もちろん、愛するクロくんにちなんだものだ。
一部からは批判的な声も上がったようだが、山口はそうした見方に微動だにせず。クロ君への愛を改めてSNSで伝えて、本気度を示した。
その大事な家族を、山口はホーム開幕戦へと連れてきた。強い思いの証である。
クラブがSNSで公開した入場時の写真で、山口は大事そうにクロ君を見つめ続けている。集合写真にはエスコートキッズらが選手の前に並んでいるが、端に立った山口は、やはりクロ君を抱いていた。