大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第132回「サッカーの聖地」ウェンブリー物語(1)日本代表MF遠藤航が日本人選手として初めて掲げた優勝カップの画像
「2代目ウェンブリー」のシンボルは巨大なアーチ。ロンドン上空を飛ぶと、このアーチがしっかりと見える。(c)Y.Osumi
 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回のテーマは、「あこがれの場所」。

■リバプール遠藤航の「欧州初タイトル」

 2月25日に行われたイングランドの「カラバオ・カップ」決勝戦、チェルシーリバプールは、延長後半13分、PK戦まで残り2分というところでリバプールのDFフィルジル・ファンダイクが見事なヘディングシュートを決め、チームを1-0の勝利に導いた。

 リバプールの「アンカー」として先発し、最後までピッチに立ち続けたMF遠藤航にとって、欧州でつかんだ初めてのタイトル。試合後半に左足首を痛めながらも最後まで120分間を戦い抜いた。

 試合会場は例年どおりロンドンのウェンブリー・スタジアム。ウェンブリーは、イングランド代表戦とともにFAカップ(日本の天皇杯に相当)とカラバオ・カップ(日本のルヴァンカップに相当)の決勝戦、FAコミュニティーシールド(日本の富士フイルムスーパーカップに相当)など、ごく限られた試合にしか使用されない特別なスタジアムである。遠藤は、そうした試合でフル出場してカップを掲げた最初の日本人選手となった。

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