3月2日、J1リーグ第2節が行われた。FC東京はホームにサンフレッチェ広島を迎えて対戦し1―1で引き分けたのだが、同点弾となった荒木遼太郎のゴールが絶賛されている。
開幕戦で浦和レッズに完封勝利した広島を迎えて味の素スタジアムの開幕戦は、難しい展開となった。前半は広島ペースといった状況で、なんとか、スコアレスドローで折り返す。しかし、後半24分にPKを与えて失点。リードを許す状況となる。
そんなチームを救ったのは、開幕節で2得点を決めた荒木遼太郎だ。長友佑都が相手のパスをカットすると、仲川輝人に預けてオーバーラップ。そしてペナルティエリア内で再びボールを受けると、マイナスの低いクロスを入れる。
そのボールがニアにいた荒木遼に渡るのだが、広島DF荒木隼人が背後からピッタリとくっつく状態に。しかも、ゴールに近いニアで、サッカー日本代表の大迫敬介がその部分をしっかりと守っており、そのままシュートを打ってもネットを揺らすことはほぼ不可能といえた。
そこで荒木遼が選択したのは、足裏でボールを引いて重心も一時後ろにすること。これで大迫は反転されてのシュートを警戒してポジショニングをやや前に取り直す。その瞬間、荒木遼は右足でニアを射抜くシュートを選択したのだ。つい直前までそのコースを守っていた大迫はそこになく、見事にそのポジションを動かすことに成功。そして、難しい態勢ながらも見事な同点弾を決めて見せたのである。