■エリソンの得点場面で着目したこと
そんな中で、「彼らしいですよね」と笑顔を見せたのは、エリソンが披露した湘南ベルマーレ戦でのゴール場面だ。先制されながらも同点とした川崎で、エリソンは相手ＧＫがボール処理でややもたつくと、それを見逃さずに奪いきる。なんとか失点を防ごうと手をかけるが、それも構わず引きずりながらも力強く前進し、見事にゴールを決めて見せた。「彼らしい得点かなって思うし、どんなゴールもゴールだっていう感じ」と振り返る。
ただし、指揮官が着目したのはそのフィジカル面だけではない。「バックパスする瞬間にもう走り出してましたし、“獲物を狙う”じゃないですけど、そういう雰囲気。フェイントに引っかかる雰囲気がないっていうか、“引っかかったら引っかかったでいいだろう”っていうか、それぐらいガッて行ってたんであれはやっぱり脅威にはなる。
やっぱりああいう姿を見せられればチームメイトも、心強いというか信頼していくので、守備のところで非常に大きいプレーだった」と、前線での献身性も評価する。ただし、質の部分でまだ期待したい部分があるからこそ、“注文”をつけていたことも付記する。
