大宮アルディージャが、初参戦のJ3で開幕戦勝利を飾った。2ゴールを決めた殊勲の23歳のゴラッソに、驚愕の声が広がっている。
大宮は今季、初めてJ3を戦う。JFLから昇格しての初参戦ではない。1999年にJリーグに参加し、10シーズン以上をJ1で戦ってきたが、ついにJ3へと降格してしまったのだ。
長らくJ1で戦った歴史もあるクラブとしては、ファンなど関わるすべての人々が悔しい思いであふれているに違いない。言い換えれば、1年でのJ2昇格は絶対的な目標である。
その思いを、ヴァンラーレ八戸をホームに迎えた開幕戦から見せた。開始11分、大宮はあっさりと先制に成功する。決めたのは泉柊椰だった。
大卒2年目の泉は今季、育成型期限付き移籍でヴィッセル神戸から加わった。神戸ではすでに、昨季途中にやはり育成型期限付き移籍でモンテディオ山形へと移る前に、J1の舞台でゴールを決めている。いわば、J1レベルの力を示すことが求められていた。
1点目は逆サイドからのパスを流し込む形だったが、後半19分に決めた自身2点目は、まさにゴラッソと呼ぶべきゴールだった。
左サイドでボールを受けた泉は、ペナルティーエリアの端をなぞるように中央へとカットイン。スピードに乗りつつボールを力強くインパクトすると、ゴール右隅へと弾道が吸い込まれていった。