J2の清水エスパルスが、3月のホームゲームでの来場者プレゼントを発表した。無料配布するには立派すぎるグッズに、次々と賛辞が上がっている。
昨季のJ2でJ1昇格を逃した人々にとって、悔しさの大小などないかもしれない。それでも、ショックが大きかったクラブのひとつが清水だろう。
最終節を前にして、自動昇格できる2位につけていた。勝てば文句なしで昇格だったが、最終戦では水戸ホーリーホックと引き分けて4位に後退。代わって2位に浮上して逆転昇格をつかんだのが同じ静岡県のライバルであるジュビロ磐田だったことも、傷を深くしたに違いない。
さらには、J1昇格プレーオフで決勝まで進んだものの、東京ヴェルディにJ1昇格を譲った。後半アディショナルタイムにPKを決められて追いつかれて引き分けに終わり、レギュレーションによりレギュラーシーズンで上位だった東京Vが昇格をつかみ取ったのだ。
悔しい結果だったが、清水は前を向いている。今は過去を振り返るより、新たな結果を積み上げていくしかないのだ。
勝利を積み上げていくには、周囲の支えが必要だ。特にホームゲームでは、ファンの力強い声援で背中を押してもらいたいところだ。
そこで2月22日、清水は3月16日に行われるJ2第4節の大分トリニータ戦での来場者プレゼントを発表した。先着1万4000人にタオルマフラーが配られるという。
無料で手渡されるというのが、信じられないような出来栄えだ。もちろんクラブカラーのオレンジをベースにして、青いシルエットで富士山などのホームタウン清水が誇る風景がデザインされている。中央には、「ONE FAMILY」の刺しゅう。全員が家族として一丸になり、チームを支える思いが込められている。