■チャンスの数は作ったが……
また、新加入FWエリソンが多くのチャンスに絡んだことも大きかった。トレーニングマッチのサガン鳥栖戦やラウンド16の第1戦で見せたような正確なポストプレーを、この試合に関しては見せることができなかったが、そのシュートやプレーが可能性を広げた。そして後半14分には実際にスコアを動かしているし、オフサイドで認められなかったものの、DOGSOを誘発し得るプレーも見せた。
このように新加入選手がその長所を早くも発揮して攻撃面で“可能性”を提示したが、試合後に鬼木達監督が「多くのチャンスを決めきれなかった」と悔やんだように、チャンスの数とゴールの数はけっして釣り合っていなかったことも忘れてはいけない。
逆に言えば、今後、そのチャンスをしっかりと決めていくことで川崎は勝利を手繰り寄せられるようになる。すでに敗退が決まった以上は開幕戦を控えるリーグ戦に切り替えて、守備での課題を修正しつつ可能性を広げた攻撃面での精度向上を狙うのみだ。