■CBタイプが多い左サイドバック

 アジアカップではボランチやFWとともに手薄感が見て取れたのが、左サイドバック(SB)ではないか。起用されたのは伊藤洋輝(シュツットガルト)と中山雄太(ハダースフィールド)で、練習では町田浩樹(サンジロワーズ)も入っていたが、いずれもセンターバック(CB)兼任タイプ。かつての長友佑都(FC東京)のように前にいる左ウイングを追い越して攻撃の推進力をもたらす選手ではない。

 右サイドは攻撃的な毎熊晟矢(C大阪)の台頭でメドがついた感があるものの、左はそこまでの印象はない。だからこそ、アグレッシブさを出せる人材がいた方がベターだ。

 そこに名乗りを挙げようとしているのが、今季から川崎フロンターレで新たなキャリアをスタートさせる三浦颯太。昨季はヴァンフォーレ甲府でプレーし、ACLでの活躍で代表に抜擢。今年元日のタイ戦で初キャップを飾ったが、アジアカップには選ばれなかった。

「素直にあそこでサッカーしたいなと思いましたけど、自分はそのレベルにいないというのもしっかり受け止めて、フロンターレで何ができるかしっかり取り組んでいきたいと思ってます。アジアカップを見ていて、マイクくん(毎熊)は中に入ったり外に出たり、上下動も欠かさなくて、すごい勉強になった。見ていて面白かったですし、いいイメージを持てました」と本人も前向きに言う。

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