【日本代表を活性化させる4人のJリーグ選手の「今」(2)】元日タイ戦参戦の細谷真大&三浦颯太。“手薄ポジション”の2人が再浮上するために求められるものの画像
柏レイソルの細谷真大と川崎フロンターレの三浦颯太 撮影:中地拓也

 中東勢の迫力に押され、8強止まりに終わったアジアカップ(2023)では、FWの選手層の薄さも1つの課題と位置づけられた。

 目下、エース街道を驀進中の上田綺世(フェイエノールト)が4ゴールを奪い、一時は得点王争いに顔を出したのは朗報だったが、浅野拓磨(ボーフム)は不振にあえぎ、サイド兼任の前田大然セルティック)も持ち味を出し切れなかった。

 そしてパリ五輪世代の新星・細谷真大(柏)に至っては初戦・ベトナム戦と準々決勝・イラン戦のラスト数分間出ただけ。本人も力不足を切実に感じたことだろう。

「改めて感じたのは、ゴールに絡むことがFWとして全てだと思うので、そこをもう1回、1から見つめ直したいですし、クロスからの得点も今後、増やせたらいいのかなと感じています。代表はクロスからの攻めが多いですし、自分の得点パターンを増やせるようにチャレンジしていきたいと思います」と細谷は18日のジェフ千葉とのプレシーズンマッチ後にしみじみと語っていた。

 アジアカップの後、1週間のオフをもらい、全体練習合流が遅れたこともあって、千葉戦は後半からの出場となった細谷。だが、柏自体がマテウス・サヴィオ頼みの攻めに終始したこともあって、彼自身にビッグチャンスが訪れなかった。

「今季は昨季の14ゴールを超える数字」を目標にしているというが、チームとしていかにして彼に点を取らせるかという課題をクリアすることが先決だ。自ら局面打開して強引に奪い切るというタイプの選手ではないだけに、周囲に生かされ・生きていく形を確立させること。それが細谷の代表定着へのカギになりそう。欧州組の小川航基(NECナイメンヘン)らも結果を出している時だけに、Jリーグで圧倒的な存在感を示すことがマストだ。

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