サッカー日本代表のアジアカップが幕を閉じた。準々決勝でのイラン戦は、終了間際にPKを決められるショッキングな逆転負けだった。だが、そこに至るまでの内容、大会を通しての戦い方は、どう評価され、今後に活かされるべきなのか。アジアカップ8強が持つ意味を、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が語り合った。
■日本の弱点を埋める選手
――改めて学びもあったアジアカップですが、個々を見て今後が楽しみな選手はいましたか。
大住「毎熊晟矢が本当に良くなったので、ポジション争いをする菅原由勢に頑張ってほしいな。菅原は本当に精神的に強い選手だから、巻き返してくると思う。菅原は、左サイドではプレーしないのかな」
後藤「うろ覚えだけど、ユース年代では、やっていたんじゃないかあ。左サイドバックは日本の弱点だから、強化したいよね」
大住「精神的にもチームを助ける長友佑都のような選手になってほしいよね。だから、菅原の左サイドバック起用も試してほしいな」
後藤「僕は鈴木彩艶に頑張ってほしい。将来的にワールドクラスのGKになってくれれば、このアジアカップは“彩艶が初めて国際舞台の洗礼を受けた大会”として記憶されるようになる。このアジアカップを良い思い出に変えることができる」
大住「森保一監督が本当に思い切って、我慢して使い続けたんだからね。彩艶はその恩義を本当に強く感じて努力しないとね」
後藤「バッシングも含めて、すごい経験になったと思うよ。それが今回の一番の収穫だったと思っています」