■負担が増えるJ1クラブ
1993年に10クラブが参加して開幕したJリーグ。1998年には参加チームが18チームに達し、その後16チームに減らされた6年間を経て、2005年以降はずっとJ1リーグは18チーム参加で行われてきた。2020年に新型コロナウイルス感染症が拡大し、降格がなくなったため、翌2021年のJ1リーグは20チームで争われたが、2021シーズンには4チームが降格し、再び18チームのリーグに戻っていた。
Jリーグのチーム数が拡大する一方、1試合平均観客数が減少していた苦しい時代には、「チーム数を減らしてリーグを“エリート化”すべきだ」と主張する人も多かった。
それが、2024シーズンから“唐突に”チーム数を拡大することが決まったのだが、その理由がよく分からないのだ。
2024シーズンの日程を見ると、J1リーグの場合、3月、6月、9月、10月、11月には代表活動に伴う中断期間が設けられる。一方、J2リーグ、J3リーグは中断なしで行われる。天皇杯やルヴァンカップなどのカップ戦、あるいはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも、当然、戦力が上のJ1クラブが出場する機会が多くなるはずだ。
J2リーグとJ3リーグはレギュラーシーズン終了後に昇格プレーオフが行われるが(J3リーグでも昇格プレーオフ制度が導入されたのも2024年の変更点の一つ)、プレーオフは準決勝と決勝の3試合だけで、2週間(2週末)で行われる。
どう考えても、J1リーグの方が日程的に負担が大きくなってしまう。
僕には、2024シーズンからJ1リーグを20チームに拡大する理由がどうしても分からないのである。