■頭と体の不一致

――日本の出来はどうでしたか。

後藤「そりゃあ、完璧じゃないというか、相当悪い点がいろいろとあったよね。ひとつはやはり、少し緩さがあった。試合の入り方もそうだし、失点場面ではマークにつききれないでやられたし。選手たちも、どうせ勝てるだろうな、という気持ちがあったんじゃないかな。本人たちは皆、そんなことはない、と言うだろうけどね。相手は必死で、決勝のようなつもりで日本戦に臨んでくるのに、そんな気持ちでやっていると、ああいうことも起こるだろうな」

大住「頭の中では分かっているんだよね。でも体は正直というか、ふっと緩くなるね」

後藤「今ひとつ心配なのは、さあ次は韓国戦だと思っていたら違う相手になったので、また気持ちが緩んでしまわないかな、ということだね」

大住「ヨルダンも強いよな、とか思っていただろうからね。そうしたら、相手がノーマークのバーレーンになった。でも、グループステージ3試合の反省を活かして、頭と体が一致してくれば、もうひとつは勝てるんじゃないかな。その次は大変だよ」

後藤「準々決勝が“最初の決勝戦”だな」

大住「そこで最高の状態に上がっていけばいいと思うんだけど」

後藤「そうそう、2019年大会の準決勝みたいにね。勝ち上がればおそらく、あの試合と同じくイランとぶつかることになるだろうけど、そこで最高の試合をすればいい」

(2)へ続く
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