【鹿島アントラーズの2024年を展望する(1)】10番、主将、選手会長の柴崎岳がチームの軸に……ハイレベルな競争の中で「ピッチにいるだけで空気が変わる」“絶対的な軸”の画像
鹿島アントラーズの柴崎岳。今季は背番号10を背負う 撮影:中地拓也

”ポポさん”ことランコ・ポポヴィッチ新監督のもとで始動した鹿島は笑顔に満ち溢れている。練習中は”ポポさん”の「ブラボー」という声が飛び交い、選手たちがミスを恐れず、どんどん積極的にトライするという好循環が生まれているのは印象的だ。

 もちろんディテールを入れていく段階で色々な課題は出ることが想定されるが、スタート段階としてはポジティブな空気が現場に漂っていたことは前向きなものがある。

 メンバー構成を見ると、イン・アウトは最小限に留められている。岩政大樹前監督(鹿島を退任後、ハノイFCの監督に就任)の去就を含めて、監督人事がなかなか決まらなかったことも多少影響しているかもしれないが、そもそもいる選手のベースは悪くないという強化部の評価と方針もあるだろう。

 加入したのはジュビロ磐田から来た梶川裕嗣ファジアーノ岡山からレンタルバックの山田大樹という二人のGKとブラジル人のサイドアタッカーであるギリェルメ・パレジ、大卒ルーキーの右サイドバック濃野公人だけだ。もう一人、左利きのセンターバックとして期待されたクロアチア人のヨシプ・チャルシッチが来日後にメディカルチェックで問題が見つかり、契約が成立しなかったという残念な情報もあった。

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