■レベルアップを示した大会
2011年に日本女子代表(なでしこジャパン)がワールドカップで優勝した時には、澤穂希や宮間あやなど一部の日本代表選手の存在によって成し遂げられたものだった。当時は、トップリーグだった「なでしこリーグ」1部でも上位チームと下位のレベル差は大きく、また「男子のサッカー」との違いも大きかった。
だが、今では日本代表クラスの多くが海外クラブに活躍の場を求めているものの、WEリーグ上位は男子と変わらない守備やショートカウンターを駆使したプレー強度の高い試合を繰り広げており、下位チームもそれに対抗して激しい試合が増えているのだ。
いずれは、トップクラブを倒して皇后杯を獲得する、男子の甲府のようなチームも現われるだろう。
今シーズンの皇后杯は、日本の女子サッカーのさまざまな意味でのレベルアップを実感させられた大会だった。1月27日の浦和対I神戸の“頂上決戦”がどんな試合になるか、注目したい。