【沖縄キャンプで見えてきた、2024浦和のリーグ優勝ビジョン(2)】中盤の選手が語る“ヘグモ戦術”とは。個の特徴が引き立つ一方で、今後上乗せされていくべきものの画像
浦和レッズのペア=マティアス・へグモ監督 撮影:中地拓也

 へグモ監督が目指すスタイルは中盤の選手からどう見て取れるのか。浦和で3年目、今年35歳になる岩尾憲は4ー3ー3のアンカーとして舵取り役を担う。へグモ監督からは「できるだけ前につけられる時につけてほしい」というリクエストのもと、可能な限りシンプルにボールを前に運んで、左右のウイングに良い形でボールを持たせたり、あるいは背後に走らせることを意識しているようだ。

「いかにウイングのところまでいい形でボールを運べるか。キーパーから始まって、どう運ぶか、どういう状況を彼らに作ってあげられるかがビルドアップする立場の役割だと思う」

 岩尾はそう語る。ただし、闇雲に焦って前に出すことをヘグモ監督は求めていない。岩尾は「ドミネイト」、つまり支配するという指揮官のキーワードを口にした。

 そのためには素早く縦にボールを付けることとサイドに大きく振って、相手のディフェンスを揺さぶることを使い分ける作業が重要になる。左右のインサイドハーフは流れに応じてボールサイドの時、反対サイドの時で攻撃の関わり方は変わってくるが、アンカーの選手はあまりワイドに流れたり、周りの選手と可変しないことがベースとなっている。

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