蹴球放浪家・後藤健生は、世界中でサッカーの取材を続けている。試合のみならず、時にはクラブを訪れることもある。対応は国や地域によっても違うし、同国内でもまったく異なる場合もある。例えば、ポルトガルの名門2クラブが対照的だったように…。
■まさかの苦戦
サンダーランドの取材でもう一つ苦労したのが、広報担当者がいろんな人を連れてくるのですが、その人物のファーストネームしか言わないことです。
「こんな辺鄙なところまで取材に来たのだから、当然、知っているはず」とでも思ったのでしょうか?
しかし、いきなり「Who are you?」と質問するわけにも行きません。そこで、当たり障りのない会話を行い、話している人物が何者なのか推測しながらインタビューをするという“離れ業”を演じざるを得なくなったわけです。
最後にクラブの経営責任者とインタビューしたときには、一流大学を出た人で奇麗な英語を話してくれたので(そして、相手が何者かわかっていたので)、とても楽に会話ができました。