ロナウドは当時18歳、クアレスマは19歳。たしかに、「10代の選手」でした。
しかし、2人とももちろんトップチームのエースとして活躍し、すでに代表にも招集されているスター選手でした(その後の活躍は、今さら言うまでもありません)。
急遽、質問内容も変えてトップチームや代表での経験などについても聞きましたが、もちろん、本来の目的であるスポルティングのユースでの体験も聞きました。
新しい施設ができる前はトップチームとは別の施設を使っていて、環境が良くなく、通うのも大変だったといった話も聞けましたし、ロナウドはマデイラ諸島の出身で島の訛りがあったので、リスボンに来た時にはだいぶからかわれたといった話を聞けました。
■FIFAでも続く交流
そして、ジョゼ・アルバラーデ・スタジアム内のクラブ・オフィスで世話になったのが、広報部長のバチスタでした。
バチスタは、その後、FIFAの広報を担当するようになり、ワールドカップのメディアセンターなどでもしょっちゅう出会うことになりました。
FIFAの広報に知り合いがいると、とても助かります。
記者席のチケットをもらっても、デスク付きではない席だったり、試合が見にくい場所だったりすることがよくあります。そんな時に、バチスタがいてくれると、「なんとかなんない?」とお願いします。すると、ポケットからFIFAのテクニカル・スタディー・グループ用の席のチケットを出してくれたりすることもありました。