■”南野劇場”とも言うべき圧倒的存在感
その思いが凄まじい仕事ぶりにつながる。守備面ではファーストDFになり切れていなかった最前線の細谷真大(柏)をフォローしつつ、猛然とボールを奪いに行き、攻撃面ではビルドアップに参加。自ら局面を打開し、フィニッシュに行くという全てのタスクをやってのけたのだ。
まさに”南野劇場”とも言うべき圧倒的存在感を示したうえで、前半終了間際に遠藤航(リバプール)のタテパスを受け、鋭い感覚で右足を一閃。2-2に追いつくこの日2点目のゴールを決めてみせた。
さらにこの4分後には、再び遠藤からのタテパスを受け、ドリブルで勢いよく前進。左で待ち構えていた中村敬斗(スタッド・ランス)にラストパスを供給する。背番号13が代表6戦6発の芸術的逆転弾を決め切り、3-2で前半を折り返すことに成功したのだ。
「前半のうちに何とか2-2にはしたかった。あの瞬間、航君がパスくれた時に『ここはシュート』っていうイメージを頭の中にあったんでしっかり流し込めてよかったなと。アシストはもう敬斗のスーパーゴール。僕は別にただパス出しただけなんで、よかったです」と安堵感を吐露する南野。彼の2ゴール1アシストという活躍によって、日本は4-2で勝利。何とか白星発進することができたのだ。