■「多分そういう気持ちをなくさせるために」

 その横浜FCを率いるのは、「苦楽をともにしたヨモさん」と表現する四方田修平監督で、コーチやトレーナーにも過去に一緒にやったことのあるスタッフがいる。「非常に溶け込みやすいなと思いますし、ヨモさんだったら、お互いの考えが分かりやすい。フォーメーションも似てるところがあるので、一番合うかなと思った」とも説明する。

 とはいえ、甘えの気持ちはない。というのも、「優しい顔ですけど、厳しいところも持ってる方」と指揮官の厳しい顔も知っているからだ。札幌時代、本人にとっては突然、メンバー外になったことがある。「少し有頂天になっていた部分があったのかな。多分そういう気持ちをなくさせるために」と振り返るが、だからこそ、気持ちでブレは作らない。当時の“親心”を、しっかりと胸に刻んでいる。

「まだ31なので試合に出なければいけない年齢だと思う。やっぱり90分戦いたい」

 昨年の「出られない試合を経験して、悔しかった」という気持ちを、横浜FCのJ1復帰に昇華させる。

(取材・文/中地拓也)

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