小菊昭雄監督体制2年目だった2022年はJ1・5位、YBCルヴァンカップ準優勝、天皇杯ベスト8とタイトル獲得まであと一歩と迫ったセレッソ大阪。元日本代表10番・香川真司が13年ぶりに古巣復帰した今季は悲願のリーグタイトル獲得も夢ではないと目されていた。
香川がボランチで新境地を開拓し、横浜F・マリノスから加入した新戦力FWレオ・セアラが着実にゴールを挙げるなど、序盤戦は悪くない印象だった。5~6月はレオ・セアラを頂点に、右FWジョルディ・クルークス、左FWカピシャーバの3トップが威力を発揮。勝ち点を着実に重ねていった。
そして夏場には毎熊晟矢が森保一監督の目に留まり、日本代表入り。チーム全体が勢いづき、9月2日の川崎フロンターレ戦を3-0で勝ち切った第26節時点では勝ち点45の4位。首位を走るヴィッセル神戸と7差、2位横浜F・マリノスと5差というところまで詰め寄り、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)圏内も見えてきたはずだった。
ところが、セレッソはここから失速。ラスト8戦は1勝1分6敗という不本意な結果に終わってしまう。この8試合のうち、ゴールを奪えたのは、第31節のガンバ大阪との大阪ダービーだけ。ラスト2戦で長期離脱していた清武弘嗣も復帰したが、それも得点力不足解消の起爆剤にならず、終わってみれば勝ち点49の9位。タイトルどころか、ACL出場権も程遠い位置で終わってしまった。