【「セレッソ大阪」2024年展望・現有戦力と求められるもの(1)】ACL圏内に肉薄もラスト8戦で大失速。セアラは12得点も、続くFWが4点、2点、1点と乏しい結果でブレーキにの画像
川崎戦に3-0で勝利してサポーターと記念撮影をするセレッソ大阪の選手。この時点では4位につけ、ACL圏内に肉薄していた 撮影:中地拓也

 小菊昭雄監督体制2年目だった2022年はJ1・5位、YBCルヴァンカップ準優勝、天皇杯ベスト8とタイトル獲得まであと一歩と迫ったセレッソ大阪。元日本代表10番・香川真司が13年ぶりに古巣復帰した今季は悲願のリーグタイトル獲得も夢ではないと目されていた。

 香川がボランチで新境地を開拓し、横浜F・マリノスから加入した新戦力FWレオ・セアラが着実にゴールを挙げるなど、序盤戦は悪くない印象だった。5~6月はレオ・セアラを頂点に、右FWジョルディ・クルークス、左FWカピシャーバの3トップが威力を発揮。勝ち点を着実に重ねていった。

 そして夏場には毎熊晟矢森保一監督の目に留まり、日本代表入り。チーム全体が勢いづき、9月2日の川崎フロンターレ戦を3-0で勝ち切った第26節時点では勝ち点45の4位。首位を走るヴィッセル神戸と7差、2位横浜F・マリノスと5差というところまで詰め寄り、AFCチャンピオンズリーグACL)圏内も見えてきたはずだった。

 ところが、セレッソはここから失速。ラスト8戦は1勝1分6敗という不本意な結果に終わってしまう。この8試合のうち、ゴールを奪えたのは、第31節のガンバ大阪との大阪ダービーだけ。ラスト2戦で長期離脱していた清武弘嗣も復帰したが、それも得点力不足解消の起爆剤にならず、終わってみれば勝ち点49の9位。タイトルどころか、ACL出場権も程遠い位置で終わってしまった。

  1. 1
  2. 2