■気になるFWの得点数
特に気がかりだったのが、総得点39という数字だ。これはJ1の下から6番目。失点数は34とそれほど多くなかっただけに、得点力不足には小菊監督も頭を悩ませたに違いない。
チーム最多得点はレオ・セアラの12。彼のゴールがシーズン終盤になって止まったことが苦戦の大きな要因だったのは間違いない。が、それ以外の点取り屋が見つからなかったことも問題視しなければならないだろう。
他のFWを見ると、上門知樹が4点、北野颯太が2点、夏にサンフレッチェ広島へ移籍した加藤陸次樹が3点、彼に代わって夏から加入した渡邉りょうが1点と非常に乏しい結果。期待の若手である北野が伸び悩み、最終的にはケガで長期離脱を強いられたのも痛かった。
両サイドの槍であるクルークスとカピシャーバも数字を残せず、中盤の香川も司令塔としての役割に徹していたため、攻めの厚みが出なかった。
続投する小菊監督はいかにして停滞感を打破するのか。得点力アップを図るのか。それが2024年最大のポイントと言えるだろう。
(取材・文/元川悦子)
(後編へ続く)