■後半に上がった日本代表のテンポ

 先発には藤井陽也奥抜侃志伊藤涼太郎など初出場を含め代表キャップ数の少ないフレッシュなメンバーが先発起用されたこと、また元旦の特別な試合という独特な雰囲気や緊張感が重なり、前半は自分たちが思うように試合が進まなかった。日本代表がボールを保持して押し込むが、逆にボールを持ち過ぎたことで流動性に欠けスコアレスでハーフタイムを迎えた。

 森保監督は後半開始から堂安と中村敬斗を投入。すると前半の停滞感が嘘のようにテンポは上がり日本代表にリズムが生まれる。言うなれば各駅列車が急行列車となったのだ。

 そして51分、会場は興奮の歓喜に包まれる。堂安が右サイドに展開。伊東のパスは相手ディフェンダーに当たりながらも、ゴール前に飛び込んできた田中碧が蹴り込んで先制点を奪うと、これが大量得点の呼び水となり、後半だけで5得点。

 堂安は前半と後半の違いについて「前半のメンバーが相手の体力を消耗させてくれていたので、間で受けることを意識しながら個の能力の高い選手が(伊東)純也くんを含めていたので、前にシンプルに付けて、自分がボックスに入っていければチャンスは生まれると思っていました」と話す。

 そして「前半を見ながら、歓声もなかったので、少し静まりかえっていましたし、初招集の選手たちを含めて緊張感もありました。上手いシーンはたくさんあったんですけど最後のエゴというか、わがままさが少し欠けているなと思ったので、そこは(南野)拓実くんとか僕の特徴ではあるので生かしていこうというと。あと僕たちは長くやっているのでそれがアドバンテージでした」と語った。

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