■厳しい競争の中で出す持ち味
初日の練習に参加してみて、判断の早さなど、代表基準のスピードを体感した三浦だが、縦の推進力や左サイドバックのポジションから個人で剥がせる能力に関して、A代表でも十分に通用するという自信を持っている。そもそも攻撃的なポジションからサイドバックにコンバートされたのは大学時代だった。
「タイミングが結構緊急というか、いなかったからとか。特に理由はなかったですけど、今は好きなポジションですし、ここで勝負したい」
現在は1対1での奮闘など守備面も板に付いている。ライバルはカタールW杯組で、タイ戦のメンバーでもある伊藤洋輝(シュトゥットガルト)、名古屋グランパスからポーランドの名門レギア・ワルシャワに移籍が決まった森下龍矢、今回は不参加だが、アジアカップで有力候補になる中山雄太といった選手たち。
厳しい競争になるが、サイドバックのポジションから個人で剥がしていけるプレーは三浦ならではの持ち味であり、三笘薫(ブライトン)という絶対的なサイドアタッカーを欠くことも想定されるアジアカップに向けても、強力な武器になる可能性を秘めている。
(取材・文/河治良幸)
(後編へ続く)