■DNAを持つ選手たちの行方
特に柴崎はキーマンになりそうだ。岩政監督体制では貢献できなかったものの、まだまだ彼の戦術眼やパスセンスは衰えていない。ケガから戻れば、司令塔として十分に輝けるはずだ。
「いい戦力が揃ってるからといって優勝できるものでもないですし、逆に個々の能力が劣っていてもやり方によっては優勝争いに食い込める時代に今のJリーグがなってきているのかなと思います。
そういう中で戦っていくためにも、鹿島はもちろん優勝、タイトルを目指すべき。この数年を見ると、なかなかそこに手が届かない現実としてありますけど、小さな1勝からの積み重ねからしか状況は変えられない。自分にできることをやるしかないなと思っています」と柴崎は長期離脱を強いられた10月21日のヴィッセル神戸戦後に強い自覚と責任感をにじませた。
柴崎や昌子ら鹿島のDNAを持つ選手たちが2024年にピッチで何を示すのか。そこが常勝軍団再建の行方を大きく左右する。岩政監督が残したものをムダにすることなく、彼らが中心となって先へつないでほしいものである。