後藤健生の「蹴球放浪記」第191回「フットボール・アナリストT氏は、なぜウォンジュに着いてしまったのか?」の巻(2)混乱を招く2つの「チョンジュ」の先に浮上した「第3の都市」の画像
2005年の東アジア選手権のADカード 提供/後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生であっても、旅先では困難に直面することがある。だが、そうした問題も、自分を成長させる糧となる。たとえ他者の経験であっても、自分の血肉となっていくはずだ。

■「全州」と「清州」

 さて、先ほど「チョン」という名前には漢字がいくつもあるという話をしましたが、地名でもそうです。

 韓国には「チョンジュ」という大都市が2つあるのです(小さな街まで含めればもっとあるかもしれませんが、大きな都市は2つです)。

 1つは、韓国南西部、全羅北道(チョルラブクド)にある「全州」。Kリーグの強豪、全北現代モータースのホームタウンで、2002年ワールドカップの開催都市でした。

もう1つは、中部の忠清北道(チュンチョンブクド)の道庁所在地「清州」。こちらには強豪チームはなく、忠北清州FCは今シーズンはK2リーグで戦っています。

 ちなみに人口は清州が約80万人、全州が約65万人という大都会です。

 ですから、高速バスで「チョンジュ」に向かう時には注意しなければなりません。「清州」に行こうと思ったら「全州」に着いてしまったら困るでしょ?

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