■大邱から全州へと向かう
日本人が発音で2つの「チョンジュ」を区別することは無理でしょう。最近では高速バスターミナルの切符売り場には漢字表記もあるでしょうから、それを頼りに切符を買うことができるかもしれませんが、普通の韓国人は漢字が分かりません(新聞記者でも、有名な都市の名前を漢字で書けない人が多いようです)。
日本人だけでなく、韓国人にとっても2つの「チョンジュ」の発音は紛らわしいようで、バスに乗る時に運転手に確認すると、指先で空中にハングルを書いてくれます(ただ、これもハングルが読めない日本人には役に立ちませんよね)。
2005年の「東アジア・サッカー選手権大会」(現、EAFF E-1選手権)は韓国の大田(テジョン)、大邱(テグ)、全州の3都市で開催されました。大田がメイン会場だったので、日本人記者はほとんどの人が大田のホテルに泊まっていました。
たとえば、7月31日には大田で男子の開幕戦、韓国対中国と日本対北朝鮮の2試合が行われました(日本は北朝鮮に0対1で負けてしまいました)。そして、翌日は全州で女子の開幕戦2試合があるので、試合に合わせて行ったり来たりしなければなりません。
で、「明日は全州に移動」というある日、僕は何人かの記者仲間に「チョンジュは2つあって紛らわしいから、間違えないでバスに乗ってね」と注意しておきました。
それで、僕は1人で向かいました。会場の全州ワールドカップ競技場は高速を降りてすぐの所にありますから、運転手に「スタジアムに行きたい」と言っておくと、スタジアムの近くで降ろしてくれます(日本では途中で止めてくれたりしないでしょうが、韓国は融通がききます)。