■悔しさを残した東京五輪
日本代表の森保監督はAZでプレーを始めたころから菅原に注目しており、2020年の秋に20歳の菅原を初招集した。といっても、「コロナ禍1年目」のこの年の日本代表の活動はオランダとオーストリアを舞台とした「欧州でのホーム」4試合、しかも招集できたのは「欧州組」だけという状況での初代表だった。
菅原はその初戦、オランダのユトレヒトで行われたカメルーン戦(0-0)の終盤に原口元気との交代で投入され、一応「日本代表デビュー」となった。しかし残る試合にはベンチから出られず、翌年5月のワールドカップ・アジア2次予選のミャンマー戦に招集されたものの、やはり出番はなかった。
菅原にとって悔しかったのは、2021年夏に行われた東京オリンピックのメンバーに選ばれなかったことだったかもしれない。18人という限られた登録メンバーに対し、森保監督は右サイドバックには「オーバーエージ」の酒井宏樹を起用することを決断、その控えにはベルギーで活躍する橋岡大樹が選ばれ、菅原は選に漏れたのだ。その後、ことし3月に「第2期」の森保ジャパンに呼ばれるまで、菅原の活躍の舞台はもっぱらAZとなる。