■半田のプレーに生かされている山形での指導

 4点目は半田が右サイドから中央に出そうとしたボールが間近のディフェンスに少し当たり、さらに先にいた鈴木唯人の踵にも当たって、その先にいた松村が左足でシュートという形だった。おそらく記録上は半田のアシストにならないが、3ゴール連続で演出したことは高く評価できる。

 実はこのシーン、ピンチとチャンスが紙一重だった。アルマダが左サイド、日本側から見ると右サイドでボールを受けたところで、半田が縦を切る。そこに途中出場の山田楓喜(京都サンガ)がプレスバックに来てボールを奪い返したのだ。

 振り返れば、山形のアカデミーにいた頃からアンダーカテゴリーの中心的な位置にいた半田。2019年にはU-17W杯でキャプテンマークを巻き、今回も招集されている鈴木海音ジュビロ磐田)とセンターバックのコンビを組んでいた。もともとディフェンスラインならどこでもこなせる素地はあったが、ビルドアップから良質なクロスに至るまで、攻撃センスを磨いたのは山形のトップチームに昇格してからだった。現在はFC東京を率いるピーター・クラモフスキー監督や当時のコーチだった、サガン鳥栖川井健太による指導というのはガンバに移籍した現在も、半田のプレーに生かされている。

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