■J2クラブの「前回」ACL挑戦

 それまでに存在したアジアの各種クラブ大会を整理してACLが始まったのは2003年。J2のクラブの出場は、過去に1例しかない。2006年の東京ヴェルディである。東京Vは2005年度の天皇杯で優勝を飾ったものの、その年のJ1では18クラブ中17位に終わり、2006年はJ2で戦いながらACLに出場することになったのである。当時のJ2は13クラブで、ホームアンドアウェーを2回繰り返し、同じ相手と4回対戦する方式。年間48試合という、現在よりもきつい日程のなかでのACL挑戦だった。

 同じグループにはいったインドネシアとタイのクラブが期限までに選手リストを出さなかったために失格となり、東京Vの対戦相手は韓国の蔚山現代1チームだけとなった。しかしホームで0-2、アウェーでも0-1で連敗。東京Vはあっさりと敗退した。ホームゲームは5万人規模の味の素スタジアムで行われたが、観客は4436人。東京Vは主力を温存したため戦いにならず、非常に寂しいものだった。

(3)へ続く
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