■東京五輪世代が中心の最終ライン
細谷はパリ五輪世代のエース候補であり、佐野は2000年12月生まれで、もし1ヶ月生まれが遅ければ、パリ五輪を目指すU―22日本代表の中軸になっていたかもしれない。そうした選手たちが台頭してきたことは歓迎するべきだが、その一方で渡辺は東京五輪世代のトップグループで、中山とも刺激しあってきた同志というべき選手の一人だ。
その観点で見ると、32歳の谷口を除くディフェンスラインはみな東京五輪世代の選手たちで構成されている。左センターバックで起用された町田浩樹、右サイドバックの菅原由勢、この日は出番のなかった伊藤洋輝と冨安健洋。今回は怪我で招集されなかった板倉滉もしかりだ。
さらに言えば、A代表に招集されるまで“日の丸”と無縁だった毎熊晟矢も東京五輪世代の最年長である1997年生まれで、中山たちの背中を追いかけてきて今がある。
「でも、みんなの意識としては全然遅いだろうぐらいで多分プレーしてると思う。もっともっと早く絡んで行かなきゃいけなかったと思いますし、絡んでる選手ももっともっと出場しなきゃいけなかったって思いながら今があるので。もうみんなそれを経ての今ですけど、僕らがそう思ってた年代の若い選手たちがそう思ってるはずなので」