■つかみづらいポーランド
FWを増やしたことによって、DFやMFは手薄にならざるを得ない。GK3人とFW5人を除けば、DFとMFは合わせて13人。複数ポジションができる選手をやり繰りして戦うことになるのだろう。
森山監督にとっても「思い切った決断」だったはずだ。
ポーランド戦でも、その攻撃力の片鱗は見て取ることができた。ワントップとして抜擢された井上が、前半から何度も決定機に絡んだのだ。徳田もトップ下の位置でスケールの大きさを示す場面があった。右サイドの名和田、左サイドの吉永夢希(神村学園高校)も絡んでチャンスは作ったのだ。しかし、シュートはことごとくゴールポストをかすめてしまい、決めきれずにいるうちに流れは次第にポーランドに傾いていった。
ポーランドはツートップのダニエル・ミコライエフスキ(パルマ)、マイク・ウーラス(シュトゥットガルト)が非常にテクニックのある選手で、パスのタイミングを一瞬遅らせることでDFのマークを外すような小技も見せた。
6月に行われたU-17欧州選手権(ワールドカップ予選)では準決勝敗退に終わったが、準決勝では優勝したドイツと3対5という撃ち合いを演じており、高い攻撃力が特徴。ヨーロッパ大会ではグループリーグから準決勝まで5試合で16ゴールを決めていた。
また、3バックとも4バックともつかないシステムも、なかなかマークをつかみにくい。