■前半の清水は攻撃のアクションに欠けた
「超攻撃的」が、最後の最後で滑り落ちた。
J2リーグ最終節が11月12日に行なわれ、2位の清水エスパルスは17位の水戸ホーリーホックと対戦した。最終節となるこの日は、全11試合が13時過ぎにキックオフされる。
ここまで勝点73で2位をキープする清水は、勝てば自力で2位を確保できる。
敵地ケーズデンキスタジアム水戸には、試合前から清水サポーターのチャントが響いている。秋葉忠宏監督はいつもの4-2-3-1のシステムに、6試合連続となる11人を並べた。チームの完成度と個々のクオリティには絶対の自信を持っているが、この日は序盤から相手にボールを持たれる時間が長くなる。FWチアゴ・サンタナ、MF乾貴士、MFカルリーニョス・ジュニオらが前線からプレスを仕掛ても、前節の3バックから主戦術の4バックに戻してきた水戸に剥がされてしまう。
攻撃でも「らしさ」が発揮されていない。いつもならボールホルダーに対してふたり、3人、4人と関わっていくのだが、この日はアクションが少ないのだ。
前半の清水は1本のシュートを記録することもできず、ロッカールームへ引き上げていくことになった。今シーズン前半をシュートゼロで終わった試合は、13節の徳島ヴォルティス戦しかない。
清水がプレッシャーや重圧に縛られているというよりも、ホーム3連敗中の水戸のモチベーションが上回ったと言うべき前半である。失点につながるようなシーンはなかったものの、前半の清水はいつもの姿を失っていた。