後藤健生の「蹴球放浪記」第186回「ベトナムの観光地で優越感に浸る」の巻(1)サッカー日本代表のアジアカップ初戦の対戦相手国を知るの画像
ホーチミン市の仏教寺院。両脇の赤い柱に金色の漢字がびっしり 提供/後藤健生

 日本サッカーにとって、ベトナムは縁のある国である。ベトナム代表チームを率いるのは、元日本代表監督のフィリップ・トルシエだ。先日のなでしこジャパンのように、代表チーム同士の対戦もある。蹴球放浪家・後藤健生にとっても、ベトナムは思い出深い地なのだ。

■称賛に値する女子ベトナム代表

 日本女子代表(なでしこジャパン)が、パリ・オリンピックに向けてのアジア2次予選を突破しました。ウズベキスタン戦は最終予選をめぐる駆け引きのために「わざと点を取らない」というおかしな試合でしたが、最終戦のベトナム戦は「なかなか点が取れない」試合でした。90分間、組織的な守備を続けたベトナム代表は称賛に値します。

 今や東南アジア最強国となった男子代表も含めて、ベトナム・サッカーの将来には注目です。

 掲載した写真をご覧ください。ベトナム最大の都市、ホーチミン市ショロン地区の仏教寺院で撮った写真です。線香の煙でボヤけていますが、両側の赤い柱に金色の漢字がたくさん書いてあるのがご覧になれるでしょう。

 ベトナムの古い寺院などを見に行くと、たくさんの漢字に出会います。

 ホーチミン市を訪れたのは2019年11月のことでした。2021年のU-20ワールドカップを目指す、当時のU-18日本代表が、その最初の関門となるAFC U-19アジアカップの予選を戦ったときでした(2021年大会は新型コロナウイルス感染症の影響で中止になってしまいました)。

 当時のU-18ベトナム代表の監督はフィリップ・トルシエ。トルシエと久しぶりに会うのもベトナム訪問の目的に一つでした。トルシエは今ではベトナムのフル代表監督。アジアカップでは、初戦で日本代表と対戦します。

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