「腹を括っている鹿島でした」浦和・小泉佳穂が振り返る鹿島戦。サポーターからの大音量の声援に、「この瞬間からルヴァンカップ決勝戦を…」と“メッセージ”受け取るの画像
浦和レッズの小泉佳穂 撮影:中地拓也

 スコアレスドローで終わった鹿島アントラーズとの試合後、浦和レッズのMF小泉佳穂は「もちろん勝点3は欲しかったのですが、一筋縄ではいきませんでした。腹を括っている鹿島でした。お互いに決定機を作ることは、ほとんどなかった気がします。オープンなゲームが望ましかったのですが難しい試合でした」と冷静に振り返った。

 この日の浦和はMF関根貴大やMF大久保智明、FW中島翔哉らウイングタイプの選手が欠場したことで4-4-2の布陣でスタート。「クロスからの失点が多いチームであって、深いところを取ってクロスからゴールを取りたい意図があった」と言う。

 センターバック2枚とMF岩尾憲の3枚で回し、相手のサイドハーフを引き出しディフェンスラインの裏を狙うも良い形もなく鹿島の堅い壁に跳ね返され続けた。後半に入り意図した形が作れる場面も増えてきた。53分にはMF岩尾憲のパスをDF荻原拓也が小泉につなぎ、左足でクロスを上げる。ディフェンダーにクリアされたが狙い通りでもあった。

 ただ、後ろからの長いパスばかりで攻撃パターンも少なく「いろいろなことをしないと相手は崩れませんし、対応もされるので、全体としての攻撃の多彩さやパターンが少なかった」と単調な攻撃が増えたことを反省点に挙げた。

 その中で、ロングボールを主体とする鹿島の攻撃に対し、セカンドボール争いで勝つことがキーポイントの1つでもあったが「前回のACL(浦項スティーラーズ戦)の反省もありますが、そこで一歩引いては話にならない。奪い合いで負けないこと、主導権を譲らないところだったが、そこに長く時間を使い過ぎてしまった感はあります」と悔しがった。

 首位・ヴィッセル神戸が引き分け、ポイントを詰めたかったが勝点差は8と変わらず。リーグ戦も残り3試合となり逆転Vは非常に厳しい状況でもあるが1%でも可能性があるのならば突き進んでいくしかない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3