「バフェの落としが8割」川崎・遠野大弥が振り返る劇的逆転弾。「僕を育ててくれたチームなので」とゴールの祝福場面でリスペクト示すの画像
アビスパ福岡戦でゴールを決めるも”ノーセレブレーション”の川崎フロンターレの遠野大弥 撮影:中地拓也

 後半アディショナルタイム、90+2分に逆転ゴールを決めたあとも遠野大弥は冷静だった。喜ぶチームメイトに対し、手のひらを前に出し、落ち着くようなジェスチャーを取った。アビスパ福岡へのリスペクトだったのだという。

「もちろん。喜びたい気持ちはやまやまでしたけど、僕を育ててくれたチームなので」

 遠野らしさが伝わる一言だったが、その恩ある福岡との等々力の試合では3年連続ゴール中と抜群に相性はいい。そのことを聞かれた遠野は「意識は本当にしてないんですけど。そうですね。自分がやってきたことを、ピッチで表現するだけなので。そうした結果が、ああいう結果になりました」と謙虚に話していた。

 10月20日に等々力で福岡を迎えて行われたJ1第30節は、先制しながらも逆転を許す苦しい展開を強いられていた。ベンチスタートの遠野が交代出場を準備しているタイミングで逆転ゴールを喫しており、ピッチに入ったときは1点をリードされた状態だった。

 そんな展開の中、84分に山村和也からのロングパスを受けた小林悠が泥臭く同点ゴール。「もう流れが一気にこっちに変わったので」と話す遠野は、沸き返る等々力の熱気に乗せられて、ゴールを目指した。ちなみに遠野は交代出場前に鬼木達監督から「バフェ(バフェティンビ・ゴミス)の近くでプレーするようにと言われていた」のだとのことで「そこは心がけました」と話している。

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