■「ただ、頑張ったとは思いますよ」と見せた笑顔
厳しい言葉ではあるが、「ただ、頑張ったとは思いますよ」と見せた笑顔は、選手を誇らしげに思っていることが伝わるものだった。
そして、「ああいう状況でもしっかりとボールを持って時間を作るところと差しにいくところと、よくやってくれたと思います」とも語った。
川崎にとって今年はこれが7度目の退場で、開幕から2戦連続でレッドカードを受けているように、多くの困難に直面してきた。一方でその“場数”が経験と積み重なっているのか聞くと鬼木監督はそれを否定し、大きな影響を受けたというある試合を挙げた。それは、川崎フロンターレのサポーターにとっても深く記憶に残っていると思われる、2017年9月のゲームである――。
(取材・文/中地拓也)
(後編へ続く)