■絶対的なスターへ

 実際、所属チームでは対戦相手の監督が久保への警戒心を露にし、2人がかりでマークを付けてくるのが日常茶飯事。まさに世界最高峰レベルのアタッカーと目されていると言っていい。それについても本人は冷静で「両サイドで2枚・2枚引きつけられたら、中はスゴい楽。何回か前の代表活動で森保監督が言っていた『個の成長』だと思うし、前目の選手がそういう領域に達することで日本代表も強くなる」と淡々とコメントしていたのだ。

 そのくらい自信に満ち溢れている今の久保なら、足踏み状態が続いた過去4年間を完全に断ち切り、ここからゴール・アシストという数字を猛然と積み上げていくはず。そうなって初めて「久保はクラブでも代表でも絶対的なスター」と多くの人々に認められるだろう。

 今回の10月シリーズはカナダ・チュニジアという昨年敗れた相手との再戦。久保が異彩を放ち、宿敵を撃破してくれれば、日本中が盛り上がる。そういう機運を彼にぜひとも作ってほしいものである。

(取材・文/元川悦子)

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