J1柏レイソルが、天皇杯準決勝で勝利した。この試合でMF高嶺朋樹が決めたビューティフルボレーに、感嘆の声が広がっている。
柏は10月8日、三協フロンテア柏スタジアムで天皇杯準決勝を戦った。11年ぶりの決勝進出を懸けた一戦だった。
ホームに迎えたのは、ロアッソ熊本。今大会ではJ1の3チームを連破して、唯一のJ2勢としてベスト4に残った難敵だった。
試合は、前線からの積極的な守備や1対1での対応で上回る柏がペースをつかんで進んだ。開始9分に先制し、前半アディショナルタイムに追加点。さらに後半開始から9分でチーム3点目と、理想的な展開が続いた。
最後まで、柏は勝利への意欲を示し続けた。その証拠が、3点リードのまま突入した後半アディショナルタイムに奪ったダメ押しゴールだ。
マテウス・サヴィオが送った左CKは、一度はクリアされてしまうが、ここぞ見せ場とばかりに、こぼれ球に走り込んだのは高嶺だった。ちょうどペナルティーエリアのライン上でボールに出会うと、ノートラップで左足を振るう。合わせたキックはしなやかながら、走り込んだスピードがパワーに転換されていた。低く速い弾道はコースをふさごうとする熊本の選手たちの間を縫って、ゴール左隅に突き刺さった。