■アジアにいた最多キャップ選手

 クリスティアーノ・ロナウドに抜かれて「2位」となったクウェートのバデル・アルムタウワは、ロナウドと同じ1985年生まれの38歳。所属のアルカドシャSCでいまも現役のストライカーとしてプレーしているが、昨年6月に当時の世界新となる「196キャップ目」に到達した後は、もう1年間以上クウェート代表の試合には出場していない。

 そして昨年バデル・アルムタウワに「最多キャップ記録」を破られたのが、マレーシアの伝説の名手ソー・チン・アンである。1969年から1984年にかけて「195キャップ」を記録した。マレーシア・サッカー協会は長く「219キャップ」としていたが、国際サッカー連盟が1試合ずつ「国際Aマッチ」であるかをチェックした結果、オリンピックなどの試合を除き、2021年に正式に「195キャップ」とした。この時点での「世界最多」認定だった。

 ソー・チン・アンは大きくはなかったが高い技術とスピードを兼備したクレバーなセンターバックで、1971年に日本を3-0、韓国を1-0で連破して4戦全勝で出場権を獲得したオリンピックのアジア予選で活躍、アメリカに3-0で快勝した翌1972年のミュンヘン・オリンピック本大会でもマレーシアの守備の中心となった。当時のアジアではトップクラスのディフェンダーだった。

(4)へ続く
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