大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第121回「サッカー選手の勲章・国際試合出場数を「キャップ」で数える理由」(3)クリスティアーノ・ロナウドが塗り替えたアジア選手たちの「世界最多出場記録」の画像
サッカー選手にとって、キャップは勲章である(写真はイメージです) 撮影:中地拓也

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト・大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回のテーマは、サッカー選手の勲章である「こだわりの帽子」。

■CR7の偉業達成

 さて、ことし9月の「FIFA国際試合ウィーク」に大記録がつくられた。ポルトガル代表FWのクリスティアーノ・ロナウドが「201キャップ」を記録したのである。ことし1月にサウジアラビアのアルナスルに移籍したロナウドだが、9月8日、欧州選手権予選のスロバキア戦(アウェー)にフル出場し、チームを1-0の勝利に導いた。これが彼にとって「201キャップ目」だった。

 この試合で予選2枚目のイエローカードを受け、次戦、11日のルクセンブルクには出場できなかったが、2003年、18歳で始まった彼のポルトガル代表歴「201キャップ」は、現時点の男子選手の世界最多記録である。それまでの世界最多記録はクウェートのFWバデル・アルムタウワの「196キャップ」であり、クリスティアーノ・ロナウドはその記録をことし3月に抜き、6月には前人未到の「200キャップ」に到達していた。

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