■現役時代と真逆の考え

 その重要性を感じたのは監督になってからで、選手だった頃は真逆の考えを持っていたという。

「現役のときはむしろ、負けた次の日に笑ってる選手がいたら、ちょっとむかついてました(笑)。“なんだ”と思ったりしてましたけど、今はそれが逆。切り替えないでいつまでもそれを引きずっていると、次に向かうパワーが出せない。ああだこうだ言っても、次はすぐに来るんで」

 そのために、「だから、自分が一番最初に切り替えなきゃいけんだなって今は思っています。自分が引きずれば、結局チームが引きずる。他の人に“切り替えろ”って言う前に、まずは自分が切り替えてその日を迎える。監督になってから何かそういう意識が強いかもしれないですね」

 切り替えることはけっして簡単なことではない。だからこそ、まずは自分がそれを示す。現場のトップであるという影響力も考えての行動を取っていたのである。

(取材・文/中地拓也)

(後編に続く)

(2)へ続く
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