■“抜擢”で一層の飛躍に期待も

 森保監督は9月シリーズ直後の17日のメヘレン戦に直々に足を運び、視察を行っている。もちろん9月に呼んだ橋岡大樹、今夏移籍組のファンタジスタ・伊藤涼太郎らを見る目的もあっただろうが、一番の狙いは鈴木彩艶だったのではないか。マンチェスター・ユナイテッドからオファーが届いたという若きGKはそれだけのポテンシャルを秘めた逸材なのだ。

「僕はパリ五輪のためにシントトロイデンに移籍するわけではない。自分はA代表を目指してますし、W杯を目指してます。パリ五輪は通過点でしかない」と移籍発表直後のメディア対応で彼自身が強調していた通り、早くA代表に上り詰めたいという野心は満々だ。

 2022年EAFF E-1選手権の香港戦で初キャップを飾ってから1年3カ月。浦和レッズでは西川周作という高い壁を越えられず、コンスタントな試合出場は叶わなかったが、新天地では実現。試合をこなすごとに自信を増している。伸び盛りの人材を今、あえて抜擢することで、一層の飛躍が期待できるかもしれない。本当に招集されれば非常に楽しみである。

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