9月16日、J1リーグ第27節が行われ、ニッパツ三ツ沢球技場での横浜F・マリノスとサガン鳥栖の一戦は1-1の引き分けに終わった。その試合終了間際に生まれた吉尾海夏の同点弾が脚光を浴びている。
優勝争いを続ける2位・横浜FMが、ホームで主導権を握りながらも、なかなかゴールが生まれない試合展開。焦れそうな時間が続いた中、PKの大ピンチこそポストに救われたが、後半42分にビルドアップ時のパスミスから相手にミドル弾を決められて0−1となった。この窮地を救ったのが、後半38分から途中出場した下部組織出身の25歳だった。
アディショナルタイム突入直前、左サイドバックの吉尾がタッチライン側でパスを受けると、植中朝日とのコンビネーションから隙を見つけてドリブルで中央へ。そこからエウベルとの絶妙のワンツーと完璧なファーストタッチでエリア内の密集地帯を切り裂くと、最後は落ち着いてGKとの1対1を制する左足シュートでゴールネットを揺らした。
今季9試合目、すべて後半途中出場という中で決めた今季初ゴール。殊勲の吉尾は喜ぶ間もなく、すぐにゴール内のボールを拾って試合再開を急ぎ、逆転弾を狙う姿勢を見せた。