■いざイタリアへ

 4年後のイタリア・ワールドカップで、僕は4年間ずっと疑問に思っていた“子ども問題”を確かめてみました。自分の子ども(当時7歳)を連れて行ったのです。

 子ども連れで行ったのは、準々決勝のイングランド対カメルーン戦。会場はナポリのスタディオ・サンパオロでした。

 当時、ワールドカップでヨーロッパ、南米以外の国がグループリーグを勝ち抜くことはほとんどありませんでしたが、カメルーンは開幕戦で前回優勝のアルゼンチンを破って波に乗り、グループBを首位通過。ラウンド16ではコロンビアを破ってベスト8に進出して旋風を巻き起こしました。

 日本でも、アルゼンチン戦で決勝ゴールを決めたフランソワ・オマン=ビイクや当時48歳だった大ベテランのロジェ・ミラが一躍有名になりました。

 さて、スタディオ・サンパオロのメディア・センターの入口にやって来ました。当然、アクレディテーションカードのチェックがあります。しかし、実際に子どもはノーチェックであっさりとゲートを通過しました。

(2)へ続く
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