ACL初戦でMOMの川崎DF大南拓磨が“原動力”と話す「このチームでタイトル取りたい」の覚悟。「ジェジや彰悟さんがいないと比べられてしまう」からこそ誓う、自らの成長の画像
ACL初戦でプレーする川崎フロンターレの大南拓磨 撮影:中地拓也

 9月19日、川崎フロンターレACL初戦をジョホールバルで迎えた。そして、国内リーグ21戦20勝1分と“無双”を誇るジョホール(マレーシア)相手にマルシーニョのスーパーゴールで白星発進することに成功した。

 この試合でマン・オブ・ザ・マッチに輝いたのは、大南拓磨。決勝ゴールを決めたブラジル人ドリブラーではなく、最終ラインで完封勝利に貢献した背番号3がこの90分間で最も強いインパクトを放ったと認められた。

 この試合は、前半は一進一退の攻防が続いたが、時間が経過するとともに、ホームチームの圧力が強くなった。それでも、「後半は押し込まれる展開になったが、全員でしっかり対応しようと話していた」と、大南は冷静に話す。そして、「今日は失点ゼロで終えられたこと、結果が出たことが一番良かった」と安堵の表情を見せた。

 今年、柏レイソルから移籍してきて川崎でのシーズン1年目を過ごす大南にとって、この試合が初めてのACLだった。相手チームのサポーターの独特の空気が満たされた、“ザ・アウェイ”というスタジアムだったが、臆することはなく、それも糧にする。

「僕自身が初めてのACLで、その初戦がこういう場所だったのでいい経験になりました。ACLを獲りに行くっていう目標があるのでそれを達成できるように、チーム一丸となって。Jリーグと天皇杯もありますし、大会は違うけど目の前の試合を勝ち続けていきたい」

 試合後の高揚も感じさせず、冷静にこう話す大南だが、ACL初戦というだけでなく、FC東京戦から守備の形を変えて2戦目という難しい状況もあった。それにも、「改善しないといけないところはありますけど、徐々にやっていければ」と焦る気持ちはなく、「この2試合目で勝てて、結果が一番の自信になってくる」と充実感を漂わせた。

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