W杯のドイツ戦に関して伊東純也は「結果だけ見れば良かったと思いますけど、内容的には五分五分ではなかったので（笑）」と振り返る。ドイツのメディアなどからは”リベンジマッチ”という声も聞かれるが、伊東は「それ以上にこっちがもっとリベンジかなと。もっと良いサッカーできるというのを見せられれば」と語る。
伊東のイメージからすれば”五分五分”というのは必ずしもボールを握る意味ではない。「やっぱり、いいプレッシャーがかかればどんな相手でもミスは起きると思いますし、そこからショートカウンターとか良い形で攻められるかなと思うので。良い守備から良い攻撃が大事かなと思います」と主張する。
カタールW杯の時はハイプレスを狙いながら、ハマらずに押し込まれたら、自陣に守備を固めて跳ね返すという、良くも悪くも場当たり的な現象が目立った。しかし、カタール後の第二期”森保ジャパン”においては基本ミドルゾーンに４ー４ー２のコンパクトなブロックを作って、相手の出所を抑えながら、バックパスや深い位置のリスタートなど、機を見てハイプレスをかける守備スタイルに転換している。
システムが４ー２ー３ー１でも４ー１ー４ー１でも、守備のベースは４ー４ー２で、後者であればインサイドハーフの一人が前に出て４ー４ー２を作るなど、組織的なメカニズムがより明確になってきているのだ。ドイツに対しても、とにかくハイプレスをかけて、剥がされたら引いて粘り込むという戦い方ではなく、ミドルゾーンのブロックがベースになるのではないか。
