ちなみにこの日の試合のことを書いておくと、ナポリはディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)を中心に当時最高潮にあったチームで、ずらり並んだイタリア代表とともに、FWにマラドーナとカレッカ(ブラジル)、中盤にはMFアレモン(ブラジル)が並んでいた。一方のシュツットガルトは売り出し中のドイツ代表FWユルゲン・クリンスマンが攻撃を牽引していた。試合は激しい点の取り合いとなり、3-3の引き分け。2戦合計5-4でナポリが優勝を飾った。
■「勘弁してくれ」
さて、カタールでも、午後10時キックオフの試合後に観客がそれぞれの宿泊施設に帰り着くのに支障はなかった。大会期間中、ドーハの地下鉄は毎日午前3時まで運行していたし、地下鉄駅が遠い場合には大量のシャトルバスでスタジアムから観客を運んだ。カタール大会の観客輸送計画は本当に素晴らしく、ほとんどストレスなく帰ることができた。
だが、午後10時キックオフだと、宿舎に戻るのは早くても午前1時。取材などで手間取ると、さすがのドーハ・メトロでも終電近くになる。早寝早起きをモットーとする私は、午後10時キックオフの試合を取材に行くときには「勘弁してくれよ~」と、トホホの気分だったのである。