■「悔しい思いをして、次を虎視眈々と狙ってやってきました」
いずれにせよ、本田圭佑に「満足」という言葉はないようだ。すでに実業家としても成功し、指導者キャリアもスタートさせているにも関わらず、さらに現役選手としてリスタートしているのだから、「欲張りすぎ」「いろんなことに手を出し過ぎ」という批判が起きても不思議はない。
それでも、本人は決して何事も諦めない。「諦めの悪い人間」であることの重要性を改めて強調するのだ。
「自分は何度も失敗したし、うまくいかなかったし、評価されずに挫折したんですけど、へこんだことはない。悔しい思いをして、次を虎視眈々と狙ってやってきました。
今の時代、『根性』とか『ハングリー』といった言葉と身近に生活してる人って本当に減っている。僕は逆にそういうマインドを身に着けている人の希少価値が高くなり、社会における重要性は増していくのかなと感じてます。今の時代だからこそ、根性だと思うし、負けず嫌いな部分がすごく大事になってくると思います」
こう強調する本田はまさにメンタルモンスター。彼のような強烈な個が数多く出てきてくれれば、日本サッカー界も日本社会も盛り上がる。そう仕向けるべく、まずは我々をアッと驚かせる新天地を見出し、プレーヤーとしての存在価値を再認識させてほしいものである。