【天皇杯】「俺もサブいやですよ」と語る川崎・瀬川祐輔が「サブで試合を決めるぞ」とベンチで盛り上げる理由。自分のためにすることがチームのためになるの画像
川崎フロンターレの瀬川祐輔 撮影:中地拓也

 8月2日、川崎フロンターレ天皇杯ラウンド16で高知ユナイテッドSCと対戦。1-0で勝利してベスト8に入った。

 この試合で後半17分からピッチに立ってチームを活性化させたのが瀬川祐輔だ。さらに、後半40分には待望の先制点をCKから獲得するが、その際、キッカーの蹴ったボールにニアで触って得点の流れを作ってもいた。

 それだけでなく、ゴールを決めた佐々木旭は「瀬川(祐輔)くんがベンチを盛り上げてくれて。 “俺らがやるぞ”ってずっと言ってくれて、そういう先輩がいるんでみんな気合入っていますし、サブの選手で結果を残そうっていう思いが終盤の勢いにつながっている」と、背番号30のベンチでの振る舞いがの周囲の気持ちを盛り上げていると話していた。

 試合後、瀬川に佐々木からそうした感謝の言葉が出ていたことを話すと、最初に返ってきた言葉は「いや、俺もサブいやですよ、もちろん」というものだった。これだけを書くとやや不満げな表情を思い浮かべるかもしれないが、それとはまったく異なる、むしろ、強い気持ちを感じさせる顔つきで、次のように続けた。

「だから、自分に対しても盛り上げる気持ちが強いですよ、悔しいですから、サブになったら。でも、サブになった以上はサブが試合を決めたいですし。スタメンがダメでサブが活躍するっていうのがサブにとってはポジティブなこと、チームとしては良くないですけど。

 でも、常にサブは、スタメンのすぐ後ろを走っているんだぞっていうのをスタメンの選手に見せなきゃいけないし。そういう中で試合前に、“サブが決めるぞ”っていうのを、ふざけながらですけど、ロッカーで言ってます」

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